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遥か昔、すでに籐のスツールが使用されていたのが文明の発祥地エジプト。当時、エジプト人は籐の心地よさを感じていたのでしょう。その後、ルネッサンスの時代にルイ13世の椅子に籐が使われ、貴族の間で人気を呼んだとか・・・
ルイ14世の家具黄金時代には、籐や皮を加工した椅子が流行ったようです。その後、ヨーロッパ各地で籐家具が伝播したのは、東南アジアにある籐の原産国をヨーロッパの主要国が植民地政策を執っていたからでしょう。
わが国への伝来も古く、1000年以上前に遣唐使によりもたらされ、家具ではなく藤原時代の重藤の弓、長刀の絵巻など、戦いの武器として多く使用されていました。また、建築部材としても神社仏閣の棟と棟の接合、木口のひび割れの防止、など欠かせないものでした。そして、江戸時代には生活用具として籐工芸が進歩し、たばこ差しなどが作られていました。明治時代になり、ようやく籐家具の製造技術がシルクロードから揚子江を経由、満州から伝播しました。その後、欧米の文化が輸入される中で椅子の需要が広まり、「西京丸」と呼ばれる籐の椅子が人気を呼び、ハイカラな生活が定着しました。また、当時乳母車もかなりの評判でした。
大正時代には、籐家具だけではなく、バスケットやかごなども多く誕生。
戦時中には、一時生産もストップしていましたが、戦後GHQの進駐により、再度、復活しました。この頃からタンスや箱物家具も作られるようになり、国内の籐家具生産は急展開していきます。それから高度成長期に入り、生産拠点は海外に移行しましたが、1980年ごろには円高による輸入品の需要拡大の波にのり、新しい感覚のデザインで籐家具ブームが起きました。
現在では、異種素材とのコラボレーションで多様化する生活環境に対応できる繊細なデザインがあらゆる場所で使用され、愛されています。
